奥田英朗のデビュー作です。たぶん作者はビートルズが好きなのだと思いますが,ジョンについて書かれた話です。
簡単に書くと,ジョン・レノンの便秘に悩んで幽霊と会話するお話です。
ビートルズ世代の人やファンなら,いろいろエピソードらしきものを知っていると思うので,楽しめると思います。私は親がビートルズ世代っていうくらいなので,あまり人名やエピソードが出てきても理解できず,ついていけませんでした。作者はジョンやビートルズが大好きなのでしょう。エッセイ「用もないのに」でストロベリー・フィールズやダコタ・ハウスに行って感動した旨が書かれていましたしね。
「最悪」「邪魔」のようなサスペンス路線でもなく,「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」とかのようなコメディ路線でもなく,他の奥田作品とは違う趣になっています。