過去の奥田作品を探すうちに発見したエッセイ。奥田エッセイはこれが初挑戦でした。アテネ五輪の観戦記で,主に野球がメイン。タイトルの「泳いで帰れ」は,長嶋ジャパンに対しての作者のコメントです。
私は奥田信者ですが,正直これはあまり面白くなかったです。奥田エッセイを読むのはこれが初めてでしたが,小説の面白さに比べると,物足りなく感じます。
アテネ五輪の観戦記なのですが,ホントにダラダラ感想が書いてあるだけという感じで,特に面白くない。途中で挫折しそうになりながらも,何とか最後まで読み切りました。
このエッセイは,最後の10章と11章さえ読めば良いと思います。ここだけはかなりおもしろかったし,買ってよかったと思いました。主に長嶋ジャパンについての,これぞ奥田節という毒吐きコメントが書かれています。コレですよ。コレを最初から私は期待して買ったのに。もう全部この調子で書いて欲しかったです。共感しまくりました。あの時の長嶋ジャパンは私も見ていて怒りまくりでした。特に中村ノリのコメントとか,それはもうムカつきすぎでテメーぶち殺したるくらい思ったほどです。あの時は本当に名ばかりのプロ集団に失望しました。
もう一度書きますが,この本は10章と11章だけ読めば良いと思います。信者でもそれ以外を読むのは結構ツライです。