伊坂幸太郎 ラッシュライフ(2002) ★★★★★

伊坂作品で5番目に読んだ作品。「重力ピエロ」は私には合いませんでしたが,この作品は非常にハマりました。

作品中にも登場する絵画のタイトルでもある,「つなぐ」がテーマのサスペンスです。

とにかく登場人物がたくさん出てきます。多すぎて脳みその弱い私では何回も所々戻って読み返さなければならなかったほどです。終盤でやっと,各キャラクターのストーリーの繋がりが見えてきて,ええ!?って感じになってしまい,矛盾点を探そうとしてまた何回も戻って読み返す…といった具合でした。この人の作品は非常に軽くてサラサラ読めるものばかりなのですが,この「ラッシュライフ」に関しては結構何回もじっくり読みました。読み終わる頃には,この作品はただの群像劇ではない事,自分がすっかり騙されていた事に気付くでしょう。

正直,この作品はかなり感心したというか,本当にかなり緻密にプロットを立てて話を作ってるんだろうなあと感動しました。読んでいるとそれがひしひしと伝わってきます。「重力ピエロ」は正直,一体何が評価されているのか理解不能でしたが,これは問題なく誰にでもオススメできます。久しぶりにしっかりハマりこんで読めた伊坂作品でした。正直,私の中ではこれが伊坂幸太郎のNo.1かもしれません。


ラッシュライフ (新潮文庫)

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