伊坂幸太郎 グラスホッパー(2004) ★★★

「鈴木」「鯨」「蝉」を主人公とした,裏稼業の人間たちの話です。もちろん主人公は動物や虫ではなく,全員人間です。

いつもの伊坂小説と同じで,複数の登場人物の話が別々に展開していって,だんだん交錯していくというよくあるパターンの話です。いつものようにテンポがよくてサラサラ読みやすいです。いつもとは違うのがちょっと暗い裏社会の話っていうくらいで,後はいつもの伊坂作品と同じです。読みやすいけど頭に残らない,引用や自分に酔ったような表現が多い,ヒマつぶし用の本ですね。

これは別につまらないと言っている訳ではなく,この人はこういう作風なので,ちょっと時間ができた時や寝る前等の時間つぶしに最適なのです。


グラスホッパー (角川文庫)

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