奥田英朗 用もないのに(2009) ★★★

奥田英朗のエッセイです。「野球の国」「泳いで帰れ」といったエッセイと同様,相変わらず野球や音楽や遊園地についての文句(?)がメインです。

出不精の作者が,あっちこっち旅してみて文句やぼやきを並べ立てる,おじさんのエッセイです(けなしてません)。北京五輪の星野ジャパンの話やMLB観戦記,楽天の試合観戦記等,半分くらいは野球の事がテーマとなっており,他にもフジロックに行ってみた話やお遍路に行った話,富士急の絶叫マシンに乗ってみた話等があります。

「再び,泳いで帰れ」というタイトルが「泳いで帰れ」を読んだ人をニヤリとさせ,北京五輪の星野ジャパンに対しての怒りは,「泳いで帰れ」と同様,大いに共感しました。私が当時日記で書いてた事と同じ事も書かれています。

テイストは「野球の国」「泳いで帰れ」「港町食堂」といったこれまでのエッセイと同じです。奥田英朗のエッセイに関しては,いつも文庫版じゃなくて1000円以上するハードカバーを買うのはもったいないなと思いながらも買ってしまっています。


用もないのに (文春文庫)

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