関西最大の都市・浪速市を舞台とした話。パンデミックの話から始まり,時事ネタっぽい政治色の強い話が続き,またAiにつながって発散して終わります。
ラクダを発生源とした新型インフルエンザ・キャメルが,世界中で大流行。日本では,霞が関により水際防止策を取っていたにもかかわらずパンデミックが発生。その状況をマスコミはヒステリックに伝え続ける。しかし,実はそれは霞が関とマスコミによる陰謀だった…!?そんな感じで序盤はパンデミックと陰謀の話でかなり面白いのですが,途中から大阪の橋下徹をモデルにした感じの浪速府の村雨知事が霞が関の陰謀と戦う話に変わっていきます。そして最終的には結局Aiをめぐる医療と警察官僚の争いの話に唐突に変わっていき,ウダウダグダグダ話が広がりすぎてまだまだ続きあるよ…別の作品へ続く…みたいな感じで発散して終わります。
この作者ってホントにAiを推したくて推したくてたまらなくて,官僚が大嫌いで大嫌いでたまらなくて,激しい自分酔いって感じな書き方はいつも変わらないので,最近はこの人って結構読む人を選ぶんじゃないだろうかって事に気付きました。
そんな訳で,この作品単体で言えばあまりオススメできる作品ではありません。
ナニワ・モンスター
海堂 尊