奥田英朗 イン・ザ・プール(2002) ★★★★★

このカテゴリは私が読んだ本についての書評を書くために作っていたのですが,しばらくはmixiのレビューに投稿済のものを(情報がちょい古いので)ちょい修正しながらアップしていって,ネタのない日のストックとしていきたいと思います。

今年年初にドラマ化された「Dr.伊良部一郎」の原作です。ドラマは私も見ていたのですが,当初は徳重聡では男前過ぎて伊良部のイメージとは全く違うだろうと思っていたのですが(なんかもっとデブでオタクでマザコンそうな人がマッチしていたように思う),そもそもドラマ版はマユミがおばあちゃんだったり原幹恵が奥さん役で出てたり設定とかがいろいろ違うので,また原作とは別の作品として見られて,深夜のコメディドラマとしては十分に楽しめた作品でした。徳重聡って相棒ですっごい生真面目で怖い殺し屋みたいな役で出ていたくらいしか知らなかったので(後に渡鬼とかに出てる事を知った),このドラマでかなりイメージが変わりました。原作はまだまだあるので,また来年でもいいのでぜひとも続編を作って欲しいものです。

原作も,謎の精神科医・伊良部一郎の元を訪れる患者達の話ですが,ドラマとはいろいろ設定が異なります。 1話完結のオムニバス形式で,スラスラ読めます。 とにかくこの話は,伊良部一郎の面白さに尽きるでしょう。およそ医者とは思えない,子供のような言動,治療法に,患者は振り回されます。振り回さ れながら,患者に治療の糸口や,病気の根源となっているものを気付かせる。なんだ,このヘンな医者は…と思いながらも,感謝しながら去っていく,そんな話 です。とにかく面白いので,一度読んでみてください。


イン・ザ・プール (文春文庫)

スポンサーリンク
レクタングル大
レクタングル大

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル大