東野圭吾 聖女の救済(2008) ★★★★
2008年秋に出てすぐ読んだ,2冊同時発売のガリレオシリーズの1つ。「ガリレオの苦悩」の方はいつも通りの短編集ですが,「聖女の救済」の方は倒叙物の長編です。
Survival is your responsibility.
ネオ維新志士の集い管理者のブログです。
2008年秋に出てすぐ読んだ,2冊同時発売のガリレオシリーズの1つ。「ガリレオの苦悩」の方はいつも通りの短編集ですが,「聖女の救済」の方は倒叙物の長編です。
「ジェネラル・ルージュの凱旋」の速水晃一と「ジーン・ワルツ」の清川吾郎の学生時代の青春剣道話です。医療とかは全く関係のない,外伝的な話です。
2008年秋に出てすぐ読んだ,2冊同時発売のガリレオシリーズの1つ。「聖女の救済」の方は倒叙物の長編ですが,「ガリレオの苦悩」の方はいつも通りの短編集です。
いつも魅力的なキャラクターたちを使ってさりげなく(?)医療の世界の暗部にスポットを当てていく海堂作品ですが,この「死因不明社会」はそのタイトル通り現代の死因究明制度の欠陥に対し,バリバリの作者の思想が書かれた本です。白鳥が登場していたりもするものの,エンターテイメント成分はほぼゼロのマジメ本です。作者の海堂尊は本当はこの「死因不明社会」をいつか書くために,小説で婉曲的に医療の問題点を取り上げていたらしいです。
桐原亮司と唐沢雪穂の2人を主人公とした話です。直接2人の心情等が描かれる事はなく,常に第3者の視点を通して話が進みます。とにかく暗くて重くて救いのない話がずっと続きます。不幸な生い立ちの2人が過去を隠すために次々に犯罪を犯す。彼らに関わった人間は全員不幸な結末を迎えますが,誰もそれが仕組まれたものとは気付きません。
両親を惨殺され,仇討ちを流星に誓った3兄弟の話です。事件後,捜査はなかなか進展せず,14年が経過。時効間近となり,とうとう3兄弟は真犯人と思しき人物に遭遇します。3兄弟が仕掛けた復讐計画には,思わぬ誤算が…。
死亡時医学検索,小児科医療,救急医療等様々な医療の暗部にスポットライトを当ててきた海堂作品ですが,今回は産婦人科医療について書かれたお話です。産婦人科医が主人公。
首相暗殺事件の周りで渦巻くとてつもなく巨大な陰謀に巻き込まれた男の話です。
交通事故に絡む,ミステリーやサスペンスというよりサイコ・ホラーの色が強いお話です。冒頭で主人公が襲われ,自分が起こした交通事故の記憶を失ってしまいます。記憶を取り戻すため,事故についていろいろ調べていくと…。
ごく平凡な中学生がとあるきっかけから,大学の医学部で研究を始め,とある事件に巻き込まれていく,論文捏造事件の闇を描いた作品です。いつもの海堂作品通り,舞台は桜宮市。当然他の海堂作品ともリンクしています。ただし,この作品はこれまでの作品よりもずっと先の未来,2020年の桜宮市が舞台です。この作品よりも出版されたのは後の作品になりますが,「ジーン・ワルツ」や「マドンナ・ヴェルデ」を読むと,ああ,あの子たちやあの人たちはこんな風になってるんだなあと2度楽しめます。