RCZに乗って1年

RCZに乗ってそろそろ1年経つので,この1年乗ってみてのインプレッションを改めて残してみます。

エクステリア(デザイン,質感)
これは全く文句なし。ダブルバブルルーフにアルミナムアーチとうねるようなボディという唯一無二のエクステリア。小さなスーパーカーみたいなカッコよさ。今でも古さを感じないデザイン。価格不明な感じもイイ。所有欲を十分満たしてくれます。
インテリア(シート,フロアカーペット,内張り,合わせ部等の質感)
ナッパレザーのシートに,インテリアの手の届く範囲はほぼすべてレザーに包まれていて樹脂はほぼなし。アナログの時計もあるし,メータはメッキに囲まれているしで,それなりにオサレで質感にはほぼ問題なし。
操作性(ノブ操作力,スイッチ配置,物入れ,シフトフィール,ラゲッジルーム)
ATのシフトレバーはどう見ても左ハンドル用のをそのまま持ってきていて,フランス車らしくものすごく分かりやすく手抜きしていて使いづらい。物入れはこのテの車では珍しくもないが残念ながらほとんどない。グローブボックスは車検証も何も入れられないし,ドリンクホルダーも1個しかなくそれも小さくて紙コップか缶コーヒーしか置けない。ラゲッジルームはこのテの車では珍しくかなり広い。高さはあまりないが開口が広く出し入れしやすい。ただし,トランクリッドは水が溜まる設計になっていて,雨の日にトランクを開けるとドボドボとラゲッジルームに水が注ぎ込まれる。
乗降性
2ドアのクーペなのでとてつもなくドアがデカくて狭い駐車場等での乗り降りはやはりすごく気を使う。まあこんな車買う人は覚悟の上だと思いますが。
居住性(室内広さ,シート座り心地,後席居住性)
運転席と助手席は十分な広さ。座り心地も問題なし。後席居住性はこんな車に期待している人がいると思えないが,ウチのように幼稚園や小学校低学年の小さな子供や,大人であっても頭やひざから下を切り落とした人ならバッチリ乗れる。普通の大人でも人間としての尊厳を捨て去ればちゃんと乗れる。
視認性(フロントの見切り)
こんなスタイル重視の車なので良くはないが,そこまで悪いとも思わない。
動力性能・ドラビリ(パワー,ギヤ比)
これは当初の予想通りイマイチでした。前車でV6の車に乗ってたのもあると思いますが,やはり1350kgのボディを156馬力のパワーで引っ張るのはタルく物足りない。低回転からトルクは出るのですがフラットで,運転はしやすいが回す喜びもなく,とても運転が楽しい車とは言えない。0-100km/hまでの加速時間は9.0秒で前車の159よりも2秒も遅いのですがその時間が永遠のように感じるし,音もやる気も全く違う。そもそもパドルシフトもないし,音も工夫している様子もないし,そんなスポーツ路線を狙った車じゃない。やはりこの車の魅力はエレガントなエクステリアとインテリアで,街を優雅に流す車なのでしょう。
燃費
1年乗ってみての平均燃費は10.26km/L。以前の愛車だった3.2L V6の159が6.20km/Lだったので異次元の低燃費のように感じるが,世間的にはそんなに良くないのだろうか?
操安性(ステアリング重さ,戻り)
特に軽くはなく普通。前車の159ほどの安定性はない。
乗心地(ゴツゴツ感,シート硬さ)
コレはダメ。硬すぎて乗り心地は悪い。よくあるスポーティ車みたいに街乗りはアレだけど高速でイイ感じになるという訳でもなく,ただ単にマトモなダンパーが入ってないだけのダメ設定だと思う。プジョーは昔から猫足というが,この車は全くそんな事はない。マグナが開発した車だからだろうか?
振動(アイドル時振動,低速時振動,ビビリ音,ステアリング振動,シフトレバー振動)
振動については特に気になる事はなく問題なし。
騒音(遮音性,こもり音,風切り音,エンジン透過音)
遮音等もそれなりにされており特別静かでもないがこのクラスとしては特に問題のないレベルだと思う。
制動(効き,踏み応え,ストローク,踏力)
ブレーキは特にクセはなく自然なフィーリング。

まとめてみると,エレガントなエクステリアとインテリアで所有欲は十分満たしてくれる特別感のある車だと思います。反面,運転する楽しさはなく,あくまでファッション的に優雅に乗りこなす割り切りが必要な車だと思います。

私はどうかと言えば,やっぱりこのRCZに乗っていると,見た目も走りも満たしてくれていた159への未練をすごく感じてしまいます。もっとも,RCZはそれほど壊れたりもしないし,燃費もいいし,お金もかからないのですが…。それでも,やはり憧れの車であり,あの欠点だらけだった159に未練タラタラです。


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